試験・研究、評価、審査等を行う第三者機関です

一般財団法人 日本建築総合試験所

試験・研究

熱試験

建築部材や材料の熱・湿気性能試験を行います

建築物の省エネルギーを実現するためには、建築部材の断熱性能と防露性能の評価が重要です。
環境試験室では、材料単位の断熱性能を表わす熱伝導率や熱抵抗の測定、建築部材の熱貫流率の測定のほか、防露性能の評価に欠かせない透湿抵抗や平衡含水率を測定しています。
また、建築部材や設備部品の結露試験、グリース阻集器の阻集性能試験、実建物での結露調査も行っています。

熱試験内容

熱伝導率試験

熱伝導率は、材料の基本的熱物性で、複合材料の断熱性能を算出する際にも必要な、非常に重要なファクターです。
熱流計法(HFM法)及び熱線法による測定が可能で、単一材料の断熱材、内装材、板状材料などを測定することができます。なお、厚さが50mmを超える試験体の場合は、大型の熱伝導率試験装置で対応できます。

主な試験規格と測定可能温度条件
JIS A 1412-2(ISO 8301) (小型) 10~70℃
JIS A 1412-2(大型) 20~25℃
JIS R 2616 常温~約800℃
試験体寸法(mm)
JIS A 1412-2(小型) W300×L300×厚10~50
JIS A 1412-2(大型) W910×L910×厚50~150
JIS R 2616 W100×L200×厚50(2枚1組)
HFM法試験装置
HFM法試験装置
HFM法試験装置(大型)
HFM法試験装置(大型)
熱貫流率試験

試験体を実際の施工に準じて実験室の開口部に設置し、試験体の両側に温度差を与えて熱貫流率を測定します。
当試験室では左右上下に連結した実験室を保有しており、垂直部材のサッシや玄関ドアなどの建具、壁体のほか、水平部材の天井、床、天井点検口、床下収納庫などの試験も可能です。
また必要に応じて、サーモカメラで試験体の温度分布を撮影できます。

主な試験規格
  • JIS A 1420
  • JIS A 1420附属書B(校正熱箱法)
  • JIS A 4710
  • 優良住宅部品性能試験方法書
試験体寸法(mm)
建具 W1900×H2100以下
垂直部材 W2030×H2500以下
水平部材 W2180×L3250以下
校正熱箱法 W910×L910×厚50以下
玄関ドアの熱貫流率試験
玄関ドアの熱貫流率試験
ガラスブロックの熱貫流率試験
ガラスブロックの熱貫流率試験
サーモカメラ画像
サーモカメラ画像
結露試験

試験体を実際の施工に準じて実験室の開口部に設置し、試験体の両側に温湿度差を与えて、表面結露の発生状況を目視で観察します。また試験体内部に結露センサーを埋め込み、内部結露の有無を判定できます。

主な試験規格

JIS A 1514

試験体寸法(mm)
垂直材 W2030×H2500以下
または、
W1950×H2900以下
水平材 W2180×L3250以下
出窓の結露試験
出窓の結露試験
透湿性試験

断熱材や板状材料など建築材料の湿気伝導率(透湿率)、透湿抵抗を測定します。

試験規格
  • JIS A 1324(透湿箱法、カップ法)
  • JIS Z 0208、JIS K 7225
試験体寸法(mm)
JIS A 1324(透湿箱法) W310×L310
JIS A 1324(カップ法) W250×L250
JIS Z 0208 Ø60
JIS K 7225 Ø75
カップ法(JIS A 1324)
カップ法(JIS A 1324)
カップ法(JIS K 7225)
カップ法(JIS K 7225)
透湿試験箱法(JIS A 1324)
透湿試験箱法(JIS A 1324)
平衡含水率試験

デシケータや広口瓶内の飽和塩により一定の温湿度に保たれた空気中に試験体を静置し、材質中の水分量が平衡状態に達した際の含水率を測定します。

試験規格

JIS A 1475
調湿建材の調湿建材判定基準

試験体寸法(mm)

30×50の板状、または粒状

平衡含水率(広口瓶)
平衡含水率(広口瓶)
吸放湿性能試験

材料がどの程度吸湿するか、また放湿するかを測定します。

試験規格

JIS A1470-1
調湿建材の調湿建材判定基準

試験体寸法(mm)

W250×L250

吸放湿性能試験
吸放湿性能試験
線膨張率能試験

材料が温度変化によってどれだけ膨張するかを測定します。

試験規格

JIS A 1325

試験体寸法(mm)
  • 50×50×高さ100の角柱
  • Ø50×高さ100の円柱
線膨張率試験
線膨張率試験
温熱環境の現場測定

住宅の気密測定、実建物での温度測定や結露調査など、熱環境に関する各種の現場測定をしています。

住宅の気密測定
住宅の気密測定
変形試験

日射の影響による変形、湿度変化による変形など、内装ドアや間仕切壁などの変形(反り)を測定します。

試験体寸法(mm)

W1950×H2400×厚150mm以下

温湿度範囲
温度 -20~80℃
湿度 40~90%RH(20~80℃)
内装パネルの熱変形試験
内装パネルの熱変形試験
グリース阻集器の性能試験

レストランの厨房などに設置されているグリース阻集器は、排水中の水分と油分を分離して、油分のみを回収する装置です。
グリース阻集器工業会による認定制度に必要な認定試験を実施できます。

試験規格

SHASE-S217

グリース阻集器の性能試験
グリース阻集器の性能試験
その他の試験

試験規格のない試験についても、さまざまなご相談に対応しますので、お気軽にお問い合わせください。

その他の試験例
  • 金属屋根の熱挙動試験
  • 屋根材の遮熱性能試験
  • 防風層の性能試験
  • 床材の長期加熱繰り返し試験
  • ガラス(サッシ)の熱割れ試験
  • ユニットバスの床下温湿度性状試験
金属屋根の熱挙動
金属屋根の熱挙動
屋根材の遮熱性能
屋根材の遮熱性能

熱試験施設

詳しくはこちら

事業案内パンフレット

熱試験



熱・湿気に係わる問題につきましては、内容に適した試験・調査を検討させて頂きますので、お気軽にお問い合わせ下さい。

お問い合わせ先

環境部
環境試験室 お問い合わせ
〒565-0873 大阪府吹田市藤白台5-8-1map
Tel.06-6834-0603 Fax.06-6834-0618
ページの先頭へ